天牛(紙切り虫)

私が関心のある、気に入った、「新聞」・「メルマガ」等のニュースをまとめて紹介します。「コメント」は歓迎ですが、「公開」の前に、判断をさせていただきます。

カテゴリ: 展覧会・フォーラム・イベント

日本経済新聞 電子版

2020/9/1

41

        大阪・関西万博の会場イメージには自動運転車両や上空を飛ぶ飛行物体が描かれている=経済産業省提供

 
2025年国際博覧会(大阪・関西万博)で大阪府・市が出展するパビリオンについて、世界中から遠隔参加できる「バーチャル大阪館(仮称)」を万博開幕に先立って立ち上げる方向で検討していることが1日、分かった。バーチャル空間に企業などが出展し、人気があった企画を実際のパビリオンで展示するなどの活用を想定している。

府・市は、同館を盛り込んだパビリオンの基本構想案を8日の有識者会議でたたき台として提示し、検討を進める。

府・市は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、会場に来なくても世界中から万博を体験できるバーチャル空間を活用する方針を示している。開幕の数年前をめどに、インターネット上に最先端技術を駆使したバーチャル大阪館を立ち上げ、出展者が企画を催したり、出展者同士がネット上で交流したりする。その中で成果があったものを、25年の実際のパビリオンに生かしたい考えだ。

基本構想案では、府・市や経済界をはじめ、周辺自治体や医療機関、大学などが出展に参加し、「オール大阪」によるパビリオンを目指す方針も盛り込んだ。

有識者会議での議論を踏まえ、府・市は212月ごろにテーマに沿った出展内容の基本構想をまとめる予定。同年4月には府・市や経済界、大学などでつくる実行委員会を発足させる。パビリオンは23年度中の着工を目指す。

一方、大阪・関西万博の運営主体「日本国際博覧会協会」もバーチャル会場をつくる検討を進めている。石毛博行事務総長は「コロナの時代だからこそ重点を置いてチャレンジしていきたい」と話している。

大阪・関西万博は150カ国・地域の参加を想定。25410月の期間中、大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)の約155ヘクタールの会場に、約2800万人が来場すると想定している。コロナの影響で2010月に開幕予定だったドバイ万博は1年延期となった。

NNA ASIA

2020.7.30

旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)は、海外の展示会をリモートで視察するサービスを始める。第1弾として、上海市で31日から開催される中国最大級のゲーム見本市「China Joy 2020」で初日の様子をオンライン配信する。

ウェブ会議ツールの「Zoom」を使い、HISのスタッフが現地から中継する。展示内容のほか、会場入口での新型コロナウイルスの対策などもリポートする。

新型コロナウイルスの影響で世界の主要な展示会が延期またはオンライン開催に切り替わるなか、中国ではいち早くオフラインでの展示会が再開されている。HISの広報担当者によると、日本から中国への渡航制限を背景に各企業が展示会への出展を取りやめるなか、実際の開催状況を伝えることで秋以降に開かれる見本市やイベントに出展するかどうかの判断材料にもなるとしている。

既に定員300人に対し、127人が参加の意向を示しているという。

■旅行業以外でも事業支援

HISが先月発表した202010月期第2四半期(1911月~20年4月)連結決算は、売上高が前年同期比8.9%減の3,4435,300万円、純損益は345,900万円の赤字(前年同期は496,400万円の黒字)だった。売上高の8割超を占める主力の旅行事業は、コロナ禍で世界各地で渡航が制限されたことなどで売上高が11.1%減の2,9958,900万円に落ち込んだ。

新型コロナの打撃が広がるなか、同社は旅行事業以外でも事業支援を継続していく。6月には海外出張をHISの海外拠点スタッフが代行するサービス「レンタルHIS」を開始。同社広報担当によると、これまでに40件を超える新規案件の問い合わせがあった。

展示会のリモート視察サービスは今後、中国以外の国・地域でも開催していく予定という。

 

日本経済新聞

2020/7/29

【シリコンバレー=白石武志】米民生技術協会(CTA)は28日、毎年1月に米ラスベガスで開いている世界最大のデジタル技術見本市「CES」を2021年については全面的にオンライン上で開催すると発表した。米国では新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、物理的な会場での開催を断念した。

41

CESで基調講演する米デルタ航空のバスティアンCEO(20201月、ラスベガス)

CTAはこれまで21年のCESについても例年通りラスベガスを会場に開催する考えを示していた。ただ、米国政府は新型コロナ対策として、米国への入国の条件などを厳しくしている。同協会のゲイリー・シャピロ会長は28日付の声明の中で「何万もの人々を安全に集め、直接会ってビジネスをすることは不可能だ」と述べ、従来の方針を撤回した。

CTAによると、21年のCESはすべてのイベントを169日にかけてオンライン上で開催する。詳細は明らかにしていないが、有力企業の経営トップによる基調講演や新製品の発表会をネット経由で配信するもようだ。参加者同士がオンライン上で交流できる機能も用意するという。

201月のCESには世界の160を超える国と地域から約17万人の参加者が集まった。家電や自動車分野の有力メーカーが新製品や先端技術を披露するだけでなく、近年はデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める流通・サービス業の経営トップらも参加するようになっていた。

CESは世界各地のスタートアップが展示ブースを出し、自社技術を有力企業に売り込む舞台にもなっている。オンラインへの全面移行によってイベントの魅力がそがれた場合には、参加企業の脱落を招く恐れもある。CTA22年のCESについては物理的な会場とオンライン上のイベントを組み合わせて開く考えを示した。

新型コロナの影響で大人数が集まる展示会や商談会には逆風が吹き付けている。世界最大級の時計見本市として知られるスイスの「バーゼルワールド」は開催延期の進め方をめぐって主催団体と参加ブランドが対立し、21年の開催を中止すると発表している。

 

日経産業新聞

2020/7/24

31

ウェブサミットのメーン会場は、ライブのような熱気に包まれる(201911月、リスボン)


新型コロナウイルスの感染拡大で中止が相次ぐ国際的な見本市やイベントが新たな開催手法を模索し始めた。欧州最大級のテック系イベントはオンラインとリアルの同時開催を決めた。投資家と出会ったり、商談ができたりするリアルの良さを残しつつ、ネットで参加者を増やす。感染の「第2波」への警戒はあるもののイベントの経済効果は大きく、地元自治体も期待する。

欧州最大級のテック系イベント「ウェブサミット」はこのほど、1224日にオンラインとオフライン(対面)の両方で開催すると発表した。新型コロナの影響で他のイベントと同様にオンラインとするが、例年通りポルトガルの首都リスボンでもイベントを開く。

2019年に7万人だった参加者はオンラインにすることで10万人に増える。世界中のどこからでも参加できるオンラインのメリットも強調しつつ、従来通りの対面での開催の選択肢も捨てなかった。リスボンの地元自治体などとギリギリまで調整したこともあり、例年よりも1カ月遅れの日程となった。

32

                                起業家と投資家が出会う場でもあった(ウェブサミット)


ウェブサミットのパディ・コスグレイブ最高経営責任者(CEO)は6月下旬の記者会見で、「イベントの将来は(オンラインと対面の)ハイブリッドになるだろう」と述べた。感染が落ち着けば元に戻るとの期待も強い。同氏は5月、日本経済新聞の取材に「対面でのコミュニケーションが他のものに取って代わられることはない。パンデミックは『ゴムバンド』のようなもので、より対面の価値が認識されるようになる」と述べている。

リスボンで毎秋開かれるウェブサミットはスタートアップが投資家と出会って資金調達につなげる場だ。米ライドシェア大手のウーバーテクノロジーズも創業間もないころに参加していたという。海沿いの展示場で開かれるイベントの参加者は若く、半分は女性だ。メーンステージは電飾がきらめき、まるでライブのようだ。ビールを片手に立ちながら談笑する様子は本当に商談の場かと疑うほどだ。

ウェブサミットの運営会社はもともとソフトウエア開発会社だ。自社開発アプリを通じ、参加する企業と投資家らを属性に応じてある程度マッチングする。事前に連絡を取り合い、参加したときにはすでに商談がまとまっているケースもある。そのためイベントは「顔見せ」の意味合いもあり、リラックスした雰囲気が漂う。

コスグレイブ氏は、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が1995年に米見本市コムデックスを買収して人脈を築いたことをヒントに、10年前にイベントを立ち上げた。新型コロナで在宅勤務が世界各地で定着しているが、ネット万能の時代にあっても対面のコミュニケーションが重要であることは変わらないとみている。

33

イベントが対面への復帰を模索するのは、自治体などが経済効果を期待しているからでもある。参加者の旅費や飲食代などは大きく、スペインのバルセロナで毎年2月に開かれる世界最大のモバイル関連見本市「MWC」は、中止によって約600億円が消えたと見積もられている。

国際見本市連盟(UFI)によると、会場設営や参加者の旅費など見本市の開催に伴って生じる直接支出だけで、18年の市場規模は1369億ドル(約14兆円)だった。このうち8割近くを北米と欧州が占めた。リスボンを含め、地元自治体にとって貴重な収入源だ。

もっとも、見本市やイベントには新型コロナ以外の逆風も吹いている。消費者の行動の変化だ。

インターネットやSNS(交流サイト)の普及で、情報収集の方法は変わった。トヨタ自動車19年、77年から継続して出展してきた世界最大級のドイツ・フランクフルトモーターショーへの参加を見送った。出展の費用に見合う効果が得られなくなっているという。

今年3月の開催を取りやめたジュネーブ国際自動車ショーは629日、21年も中止にすると発表した。新型コロナで自動車各社の業績が悪化し、出展が難しくなっているためだ。トヨタがフランクフルトへの出展をやめたように自動車大手にとってショーの意味合いが変わっていることも背景にある。

見本市は新型コロナや時代の変化をにらみながら新しい形を探る。だが対面の重要性は変わらない。オンラインとの融合で参加者が増えれば、対面でのコミュニケーションにつながる新たな出会いが生まれるかもしれない。

(ロンドン=佐竹実)

 

主催者は契約額など具体的成果を発表せず

東洋経済オンライン(財新 Biz&Tech

2020/07/06

21

今春の広州交易会は新型コロナの影響で、会期を2カ月遅らせたうえオンラインのみで開催された(写真は広州交易会の公式ウェブサイトより)

 

624日、史上初のオンライン開催となった中国最大級の貿易商談会「広州交易会」が10日間の会期を終えて閉幕した。

1957年に始まった広州交易会は正式名称を「中国輸出入商品交易会」といい、現在は春と秋の年2回開催されている。閉幕日には主催者が記者会見を開いて契約額などの成果を発表するのが慣例で、中国の輸出産業の景況感を測るバロメーターのひとつになっている。過去10回の広州交易会では、各回の出展企業数が約25000社、会場を訪れる海外のバイヤーは19万人前後、期間中の契約額は300億ドル(約32000億円)前後だった。

しかし今回の広州交易会は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によりオフラインの開催を断念。会期を2カ月遅らせたうえでオンラインだけの開催となり、それでどこまで成約を伸ばせるかに注目が集まっていた。ところが主催者は閉幕日に記者会見を行わず、「広州交易会は全体として平穏に挙行され、期待に合致する成果を上げた」というプレスリリースを出しただけで、具体的な契約額などは公表しなかった。

商談はオンラインでも契約は実物を見て

実際の状況はどうだったのか。出展企業の多くは、「オンラインだけで元々のオフラインの商談会を完全に代替するのは難しい」と口をそろえた。商品の宣伝や見込み顧客の獲得、初期段階の商談などはオンラインでも行える。しかし商品の細かい仕様のすりあわせや、生産ラインの実地検分などは依然としてオフラインに頼らざるをえないという。

あるイラン人のバイヤーは、「材料の良しあしは実際に商品を触って確かめないとわからない」と財新記者に語った。彼は生業のカバンを買い付けるために広州交易会に過去20回参加してきたが、長年付き合いのある取引先ならオンラインでも支障なく商談できるものの、魅力のある新製品や信頼できる新しい取引先を探すのは容易ではないようだ。

消費者向けのネット通販とは違い、広州交易会はそもそもプロのバイヤー向けの商談会だ。取引当たりの数量や金額が大きく、それだけにバイヤーも慎重だ。商談がオンラインに移っても、正式契約の前にサンプルを取り寄せ、実物を見て判断するのが大前提なのは変わらない。

逆に言えば、今回の広州交易会の成果を以前と同様に開催期間中の成約額で判断するのは難しい。オンラインには時間や空間の制約がないなど、オフラインにはない長所もある。主催者のスポークスマンによれば、将来の広州交易会ではオンラインとオフラインの深い融合を推進していく方針だ。

(財新記者:黄姝倫、王婧)
※原文の配信は625

 

↑このページのトップヘ