天牛(紙切り虫)

私が関心のある、気に入った、「新聞」・「メルマガ」等のニュースをまとめて紹介します。「コメント」は歓迎ですが、「公開」の前に、判断をさせていただきます。

2020年06月

日経BizGate(同志社大学政策学部教授 太田 )

2020/6/29

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 「出世」と聞けば、何をいまどき、と冷ややかに受け止める人もいる。たしかに意識調査の結果をみても「出世したい」という人はもはや少数派だ。しかし「出世」を本来の意味である「世に出ること」、あるいは「成功」と置き換えれば、そこそこ出世したいと思っている人は少なくないはずだ。また自分の思いを成し遂げるために、社会的影響力を持ちたいという人はたくさんいる。

 これまで「出世」というと、組織のなかで高い地位に就き「偉く」なること、つまり昇進とほぼ同意語だった。実際、昇進すれば人間の欲求や欲望の大半が満たされるといわれたものだ。承認欲求、自己実現欲求、権力欲、支配欲、金銭欲、物欲、等々である。しかもオリンピックの標語ではないが「より速く、より高く」昇進するほど高い水準で充足できた。だからこそ、多くの人が出世競争にしのぎを削ったのである。

 ところが近年は高い地位に就いても役得はないばかりか、以前ほど尊敬されたり称賛されたりしなくなり、権力を誇示することもできなくなった。一方で高い地位に就くほど何かあれば厳しく責任を追及されるようになり、私生活や人間関係を犠牲にしてまで出世しようという人が少なくなったのである。

 そしていま、出世の場である組織そのものの構造変化にテレワークが拍車をかけようとしている。

出世、タテ型からヨコ型へ

 第1に、ネットワークで仕事をするようになって、社内の部署はもとより、会社の内と外とを隔てる境界もあいまいになってきた。

 第2に、それと並行して組織のフラット化が急速に進みつつあり、いずれ部長、次長、課長といった役職が消えるかもしれない。

 そうなると当然ながら「出世=昇進」は望むべくもない。かりに肩書は残されたとしても、権威も何もなくなるだろう。

 では、昇進に変わる「出世」はどんなイメージか?

 従来の出世がタテ、すなわち垂直方向で偉くなることだったのに対し、これからの出世はヨコ、すなわち水平方向にキャリアアップしていくことである。もちろんキャリアは組織の内部にとどまらず、転職や独立などを含め縦横無尽に展開されている。

 出世の尺度になるのは、一言でいうとどれだけ大きな仕事をしたか(しているか)である。これまでも業界内では、巨大プロジェクトを成功させた人、流行の生みの親、核となる事業を運営するリーダー、年商億の営業マン、辣腕編集者、スクープ連発の記者というような評判があったが、それがいっそう多くの業種や職種に広がるだろう。

 そこで問われるのは、いうまでもなく仕事の能力である。

管理職というよりプロデューサー

 ただし多くの場合、自分の力だけでは限界があり、スケールの大きな仕事をするためには、人を巻き込む力が重要になる。このようにいうと、前回取りあげた「こけおどし型」管理職とどこが違うのかと思われるかもしれない。

 しかし、それはまったく違う。旧来型組織では管理職の権限によって有無をいわせず巻き込むことができたが、組織内外のネットワークで仕事をするようになるとそうはいかない。プロジェクトに参加するかどうか、どれだけの貢献をするかは一人ひとりの意思にかかっているからである。

 したがって、いかに魅力的な提案をして一人ひとりにうったえられるか、組織の内外から最適なメンバーを集めチーム力に結びつけられるか、そして事業やプロジェクトを円滑に運営していくリーダーシップがあるかどうかが問われる。イメージとしては管理職というより、マネジャー、ディレクター、プロデューサーに近い。

 興味深い現象が起きている。コロナ禍でテレワークが広がりまだ23か月しかたっていないにもかかわらず、すでにネット上で数十人を結集して事業を立ち上げようとしている人があちこちに誕生しているのだ。私が知るかぎり、彼らはけっして組織のなかで出世した人たちではない。どちらかというと旧来の出世競争からは距離を置き、自分なりのビジョンや理想像を抱き続けてきた人が多い。

テレワークで新たな出世のチャンス到来

 LIONのように、他社の社員を対象に副業する人を公募する企業もあらわれてきた。また政府は兼業・副業の時間管理を自己申告制にし、企業の責任を問わない方針を示した。企業に属しながらもネット上で新規ビジネスをはじめたり、外部のプロジェクトに参加したりする人はこれからさらに増えてくるだろう。副業が本業になるとか、将来のめどが立てば転職や独立する人も珍しくなくなるに違いない。

 くり返しになるが、出世の本来の意味は「世に出ること」である。テレワークが契機となって、ほんとうの出世を目ざす人に大きなチャンスがやってきた。

 

太田肇(おおた・はじめ)
同志社大学政策学部・同大学院総合政策科学研究科教授。神戸大学大学院経営学研究科修了。経済学博士。専門は組織論、とくに「個人を生かす組織」について研究。元日本労務学会副会長。組織学会賞、経営科学文献賞、中小企業研究奨励賞本賞などを受賞。『「承認欲求」の呪縛』(新潮新書)、『「ネコ型」人間の時代』(平凡社新書)、『公務員革命』(ちくま新書)、『「見せかけの勤勉」の正体』(PHP研究所)、『個人尊重の組織論』(中公新書)、『「超」働き方改革』(ちくま新書、20207月発刊予定)ほか著書多数。

200629 脱「プラごみ」で海を守る(1)-中國新聞

200629 脱「プラごみ」で海を守る(2)-中國新聞
200629 脱「プラごみ」で海を守る(3)-中國新聞
*図・表は、クリックで拡大

<関連記事>  プラスチックごみ、廃プラ

9. 誰も反対できないレジ袋有料化の蜃気楼ーJBpress(2020.6.26)

   http://kairou38.livedoor.blog/archives/23798108.html

8.いつの間にか口の中に!海洋プラの知られざるヤバさ  魚や貝が体内に取り込んでいるマイクロプラスチックとはーJBpress(2020.6.10)

   http://kairou38.livedoor.blog/archives/23626443.html

7.海のプラごみ、すべてなくす この1世紀が分かれ道ー日本経済新聞(2020.4.28)

    http://kairou38.livedoor.blog/archives/23127705.html

西之島にプラごみ汚染 東京から1000キロ 海鳥被害を懸念ー中國新聞(2019.12.30) 

  http://kairou38.livedoor.blog/archives/21615608.html

.都市部になく地方で多かった意外なプラごみの正体(下)ーJBpress(2019.12.11)

  http://kairou38.livedoor.blog/archives/21331749.html

浮遊するプラごみで最も多いのは人工芝だった!()JBpress(2019.12.10)

http://kairou38.livedoor.blog/archives/21331749.html

3.東京湾を漂うプラごみはどこからくるのか?()JBpress(2019.12.9)

  http://kairou38.livedoor.blog/archives/21292162.html

先進諸国のごみの受け入れを拒否する東南アジアーNewsweek(2019.11.28)

    http://kairou38.livedoor.blog/archives/21126295.html

先進国にプラごみ滞留 中国が輸入禁止、国内処分急務ー日本経済新聞(2019.9.22)

  http://kairou38.livedoor.blog/archives/20072417.html


200630 広島、4位に浮上
              *図・表は、クリックで拡大

5回:低迷していた弁当販売に一筋の灯りが見えた

JBpress(惣才 翼)

2020.6.29

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これは地方の小さな「弁当屋」を大手コンビニチェーンに弁当を供給する一大産業に育てた男の物語である。登場人物は仮名だが、ストーリーは事実に基づいている(毎週月曜日連載中)。

前回の記事はこちら(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60912

昭和54年~55年:32歳~33

 早朝の掃除を終えた恭平は、手と顔を冷たい水で洗い白衣に着替えて盛付け室に入る。

 レーンを流れる給食弁当の献立は、前年の献立をベースにして1カ月毎、短大を卒業して間もない栄養士とベテランの調理師が話し合って決めていた。

 その献立はマンネリ化しており、1カ月も食べ続けたら飽きてしまいそうだったが、調理の知識も技術も経験も持たぬ恭平は、為すべき術も無く傍観していた。

 一連の朝の仕事終えて事務所の時計を見ると、決まって830分。東京でのサラリーマン時代は10時出勤だったから、(あぁ、まだ自宅のダイニングで新聞を読みながら、カフェオレを飲んでいる頃だな…)未練がましい想いに浸って深い溜め息を吐いていた。

 白衣をコットンパンツとジャンパー姿に着替えての弁当配達は、丸の内のレストランでの「いらっしゃいませ」の沈んだ声とは異なり、「おはようございます」「ありがとうございます」の明るい挨拶が自然に出ることに、恭平は秘かに満足していた。

 給食弁当の配達の合間に、店舗への商品や食材を卸して回る。殆どは直営の路面店だったが、1店舗だけデパートの地下に売り場があった。

 デパートのオープン直後にはギッシリと商品が並んだ2本の陳列ケースも、昼過ぎには隙間が目立ち、閉店前にはガラガラになり「20%引き!」や「半額!」の札が商品に貼られることに、恭平は複雑な思いを抱いていた。

 お客様の立場に立てば、開店時と閉店時の品揃いや価格に差が在るのは理不尽だし、売り手から見れば、日持ちしない商品だけに売れ残りは全てロスになってしまう。

 ふと、広告代理店勤務時代に担当したコンビニエンス・ストアなら、こんな悩みは消えるのになぁ…と思案に暮れる恭平だった。

 午後からは、午前中に配達した空容器の回収に回り…ご飯箱&おかず箱&それぞれの蓋を合わせて4千個入ったコンテナを山積みし…早朝にタワシを擦って洗ったポリバケツを引っ張り出し…胸から足元まである長いゴムエプロンを掛け…食器洗浄機の投入側に立つ。

 洗浄機の下側のノズルから熱湯が吹き出し…小さなフックの付いたステンレス製のコンベアが回り始めると…投入口からは蒸気が溢れ出す。

 コンテナから一個ずつ弁当箱を取り出し…蓋を取り…弁当箱の残飯をポリバケツに叩き落とす…空になった弁当箱を逆さにしてコンベアに載せる…汗を流しながら作業を際限なく繰り返していると、(俺は、こんなことをするために広島に帰って来たのか…)情けなくて涙が出そうな毎日だった。

「何をしている時、自分は一番幸せなんだろう?」結婚後に自問自答して出した結論は、「モノを創っている時」そして「創った作品へのリアクションを得た時」だった。

 だのに、今の恭平の毎日は、弁当を作って配達するだけの単純作業に埋没し、創作する歓びはもちろん、仕事に対するリアクションも感じられない。

 虚脱感に浸りながら弁当箱の洗浄作業を続けていた或る日、不意に閃いた。

「書き綴って印刷された広告コピーは、単に視覚に訴える文字だ!」

「テレビCMも、視覚と聴覚の二感に訴えるワンウェイの媒体に過ぎない!」

「一方で弁当は、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、五感の全てに訴える作品だ!」

「考えてみれば残飯は、消費者から生産者へ向けた立派なリアクションだ!」

 これだけの単純な屁理屈のお陰で、それまでの味気ない作業に過ぎなかった弁当箱の洗浄作業が、一瞬にして知的で興味深い仕事に変わったから不思議だ。

 恭平は相変わらず洗浄機に弁当箱を投入しながらも、食べ残された具材の種類と量のチェックに注力し、それまで見逃していた幾つもの問題点を発見した。

 例えば、主菜や副菜の献立メニューによってだけでなく、天候の違いによっても定量に盛り付けられたご飯の残量に差が生じること。自信を持っていた定番メニューが、案外に不人気なこと。

 そして何よりも、やはりお客様は変化のない献立と味付けに飽きていること、などを痛切に思い知らされた。

 これらの傾向をベースに、栄養士任せだった献立作成を幹部社員を巻き込んでの販売促進会議に変えた。会議では1か月分の献立を立てるに際し、過去の献立にはこだわらず、自分たち自身が食べたいメニューを自由闊達に提案し合った。

 


 こうして生まれた最大の革新は、十年一日の…

こうして生まれた最大の革新は、十年一日の如く不動の主食だった「ご飯」を、時に弁当箱から消してしまったことだった。

 そもそも梅雨時から秋口にかけての自分たちの「賄い」は、うどんや素麺など麺類が主だったのにも拘わらず、お客様の欲求は自分たちの我が儘と全く別物として捉え、何の疑問も感じていなかったことを恥じるしかない。

 そこで毎週水曜日、ご飯代わりに麺類を提供するメニューに変えたところ、水曜日だけは配達件数はそのままで、注文数のみが2割近く増えた。見方を変えれば、それまで2割もの潜在顧客を取り逃していた理屈だ。

 加えて、既存の弁当の殻を破ろうと、バレンタインデーには漬物に代えてキッスチョコを…桃の節句には桜餅…端午の節句には柏餅…お月見には団子を入れるなどの遊び心も盛り込んだ。

 これらの情報を伝えるために、毎月の献立表のデザインにも工夫を凝らすことで、売上は少しずつ確実に伸び始めていた。

 さらに、回収した弁当箱の中に、「チョコ、ありがとう」「今日の○○、美味しかったよ」などと書かれたメモ用紙が散見されるようになり、それらを掲示板に貼り出すことで社員の笑顔が増え、職場の雰囲気も明るくなった。

 一方、売上が徐々に伸びるにつれ、借物工場の生産性の悪さと製造キャパの限界が際立ち始め、住宅地の狭い道路を起点とする配送の危険性も改めて感じた。

 だからと言って自前の工場を建てる資金力は無く、このままでは将来への展望が描けないことに、恭平は一人苛立ちを覚えていた。

 そんな或る日、デパートへの配達に行った恭平は、衝撃的な光景を目にした。

 陳列された新商品の惣菜を目にした、隣のブースの店員さんから声を掛けられた。

「わ~、美味しそう!それ、買って帰るから取っておいて!」

 開店前から、早くも売れたことに気を好くした恭平が、自社の販売員に

「良かったね、早速に売れて」そう声を掛けると、渋面で反論された。

「あの人が買って帰るって言う時は、閉店直前の半額で取って置けってことですよ」

「…!?」

 デパートの店員間に、そのような慣行があることを知った恭平は、絶句した。

絶句した事実を父と弟に伝え、改めて店舗経営からは撤退し給食弁当の食数を増やすことに注力しようと提案した。社長である父は、収益性はともかく年間1億円近い店舗売上の削減は、資金繰りの悪化を招くことを楯に、反対した。

 だからと言って自転車操業を続ける限り、我が社に未来は無いと恭平は反論し、互いに譲らぬ口論は白熱した。そんな二人の激論に口を挟もうとしない弟に、恭平は問うた。

「常務、お前は、どう考えているんだ?」

「社長の考えは、その通りだと思うし、専務の言うことも、よく解る…」

「そんな評論家みたいなことは聞いてない!お前自身の考えを聞いているんだ!」

 単に自分の生活の糧としてではなく、社員たちの生活が懸かっている仕事に対し、傍観者然とした無責任な発言に、恭平は激怒した。

「お前は何時も、その場を取り繕うような発言ばかりで、自分の意見は無いのか!」

「こんな中途半端な借物の工場で、会社が発展できると思っているのか!」

JCなんかに入って酒を飲むだけで、一端の経営者だと勘違いするなよ!」

「おまえが一人前の仕事をしないから、俺が帰ってくる破目になったんだろうが!」

 帰郷してからずっと堪えていた不満が、一気に口を衝いて出た。

「恭平!好い加減にしろ!兄弟じゃないか!」

 社長の立場を忘れ、父親の顔をした叱責が飛んだ。

「兄弟だから、親子だから言っているんだよ。他人だったら、こんな会社、とっくに辞めているよ…」

「恭平!」

 父親のビンタが恭平の頬を張り、恭平は不動のまま大きく深呼吸して、顎を上げ目を閉じた。絶対に口にしてはいけない台詞を吐いた自責の念に駆られていた。

 好きだった仕事を辞め、広島に帰ってきたことを、深く後悔していた。そして、父や弟と仕事を続けて行かざるを得ない前途の多難を想い、絶望の淵に沈んでいった。

これまでの記事
https://jbpress.ismedia.jp/search?fulltext=%E6%83%A3%E6%89%8D%E7%BF%BC

 

日本郵便株式会社

2020630


新型コロナウイルス感染症の世界的まん延に伴い一部の国際郵便物の引受けを一時停止しているところですが、十分な輸送力を確保できた国等について、次のとおり71日(水)から、一部の国際郵便物について引受けを再開いたします。

引受けを再開する国・対象郵便物

·    中国宛
EMS
郵便物、船便扱いとする通常郵便物・小包郵便物

·    イタリアおよびニュージーランド宛
EMS
郵便物、航空扱いとする通常郵便物・小包郵便物

·    インドネシア宛
船便扱いとする通常郵便物・小包郵便物

国際郵便物一時引受停止の対象国・地域・対象郵便物(71日(水)時点)は、別紙(PDF114kバイト)のとおりです。

これら各国・地域について、依然として受入停止中であること、また、未だ十分な輸送力が確保できないことから、引き続き引受けを一時停止しております。

なお、米国宛てについて、引受停止前にお引受けした郵便物の発送は近日中に完了する見込みですが、未だ十分な輸送力が確保できないことから、引き続き一部の郵便物を除き引受けを一時停止しております。

また、各国・地域宛の航空便の減便等が継続されていることから、国際郵便物のお届けに遅延が生じる恐れがあることを予めご了承ください。
お客さまには引き続きご不便をおかけしますが、ご理解くださいますようお願い申し上げます。

 

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