天牛(紙切り虫)

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2019年11月

191128 一国二制度 dokujio
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日本経済新聞 電子版

2019/11/27

政府の個人情報保護委員会は個人情報保護法を見直し、企業が個人データを分析する際の新ルールを整える。企業が「クッキー」と呼ばれるウェブ閲覧情報を、個人の分析に使う他の企業に提供する場合に、本人の同意を取ることを義務付ける。個人データがいつの間にか拡散し、本人が知らないうちに嗜好などが分析される事態を防ぐ。

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データを使い新しいビジネスや富を生むデータエコノミーが広がり、企業間での個人に関する情報のやりとりや、人工知能(AI)を使った分析も活発になった。個人にとっては自分の情報がどこで、どう使われているか把握しにくくなった。

▼クッキー(Cookie) 個人が持つパソコンやスマホのネット閲覧ソフトごとに、いつどんなサイトを見たかを記録するデータ。通販サイトで気になる商品を保存したり、会員制サイトで毎回パスワードを入力する手間を省いたりするのに使われる。訪れたサイトの履歴から趣味や嗜好を推定し、その人に適した広告を配信することなどにも利用されてきた。

 欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)はクッキーも保護すべき「個人情報」として扱い、収集や第三者提供には本人の明確な同意が必要になる。

特に、どんなウェブサイトを閲覧したか詳しくわかるクッキー情報は、多くの企業がユーザーの趣味や嗜好、生活パターンなどの分析に使う。他のデータと突き合わせて個人を特定することも可能だ。だがクッキー自体は個人情報保護法で「個人情報」とみなされておらず、一部の専門家から「十分に保護されていない」と指摘も出ていた。

現行法では、クッキーは本人への説明や同意などがないまま、広告会社やデータ分析会社など多くの企業が共有し、個人の分析などに利用できる。8月には就職情報サイト「リクナビ」が、ウェブの閲覧履歴を記録したクッキーをもとに就活生の内定辞退率を分析し、本人の知らない間に志望企業に販売していた問題が発覚した。

新たなルールは、人材サービス会社が求職者の個別の性格診断に使うなど、個人を特定した詳細な分析のために他社からクッキーを取得する場合に適用する。「個人情報」と同等に扱い、本人に目的を伝えて同意を取るよう義務付ける。

企業が個人のデータを使う手法についても、詳しく説明させるルールを作る。現状は個人情報を集める際、「新商品に関するお知らせのため」など利用目的を示していればよい。今後は事前の説明項目を増やし、データをどんな手法で扱うか示すよう義務付ける。例えば「AIを使って信用度を格付けしている」などの説明が必要になる。

ただ一連の制度の詳細は今後詰める。制度設計によってはユーザーが「AIで分析され他社にデータが流れている」と漠然とわかるだけで、実際に何が起きているのか把握できない恐れもある。実効性を持たせつつ、企業にとって過剰な負担にならないようなバランスの良い仕組み作りが課題となる。

●個人情報保護法 企業などが個人に関する情報を集めたり、事業活動に使ったりする際のルールを定めた法律。氏名や住所など個人を特定できる情報を集める際には目的を本人に伝える義務があり、また第三者に渡すときは本人から同意を得る必要がある。2003年に制定し、現行法は17年に全面施行した。

 個人情報保護委員会が所管し、20年の再改正に向けて大幅な見直し作業が進んでいる。膨大なデータを駆使する新ビジネスが急拡大してきたことが背景だ。個人が望まないデータ活用の停止を企業に要請できる「利用停止権(使わせない権利)」なども新たに導入する予定で、個人の権利保護を手厚くする。

 一方で企業のデータ活用を萎縮させないよう、現行法に取り入れた「匿名加工情報」に続く新ルールも設けて産業界にも配慮する方針だ。氏名など個人の特定につながる情報や内容を取り除けば、開示請求や利用停止の対象外となる「仮名情報」の仕組みが検討されている。
 

SankeiBiz

2019.11.27

 パナソニックは、自社が開発した顔認証ソフトを他の企業に外販すると発表した。人工知能(AI)を活用して個人を特定する精度を高め、斜めの顔や、サングラスやマスクを着用している時の顔でも識別する。小売店での決済やオフィスの入退管理、機密情報を扱う研究施設のセキュリティー強化など幅広い用途を想定している。

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                                                             パナソニックの顔認証サービスの仕組み

 パナソニックはインターネットを介して顔認証ソフトを提供する。企業が従業員や顧客らの顔の画像を登録しておくと、防犯カメラなどに写った映像が本人かどうか確認できるという。月額制で初期費用は不要。料金は登録した人数と認証した回数によって異なる。

 パナソニックはこれまでも空港の顔認証ゲートの開発などを手掛けてきたが、機器の開発には時間がかかるという課題があった。ソフトだけでも外部に提供できるようにし、企業の自由度を高める。

 サービスは既にインターネットを通じて恋人を探すサービスの運営会社での導入が決まっている。2022年度には300社まで増やしたい考え。

DIAMOND online(The Wall Street Journal)

2019.11.27

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Photo:Reuters

 【東京】日本のスマートフォン向けゲームメーカーは、中国の開発会社からのプレッシャーにさらされ、ラインアップを縮小し、雇用を削減している。創造性やプレーのしやすさなどで日本人ユーザーからの支持を集めつつある中国企業が攻勢をかけている。

 国内ビデオゲーム市場は往々にして日本企業がトレンドを生み出してきたが、その業界への中国企業の進出は他国に警戒感を抱かせる。中国IT(情報技術)企業はソフトウエアや消費者向けコンテンツをはじめ、新たな分野に事業を拡大している。北京字節跳動科技(バイトダンス)が運営する動画投稿アプリ「Tick Tok(ティックトック)」の人気は、米国で既に注視されている。

 東京で財務職に就く山科拓さんは長年、スマホゲームを楽しんできた。現在はまっているのは、キャラクターが日本風のアニメスタイルで描かれた「アズールレーン」という艦船バトルゲームだ。運営しているのは上海に拠点を置く上海悠星網絡科技(ヨースター)だが、見た目からは中国企業の作品だとはほぼ分からない。

 「中国のゲーム会社は日本向けのキャラクターデザインやUI(ユーザーインターフェース)をよく研究しローカライズしている。開発力は日本の大手パブリッシャーに全く遜色ないレベルにある」と山科さんは話す。

 日本のゲーム会社幹部によると、中国企業の方がリスクや資金をいとわず、ゲーマーの獲得に迅速に動く一方で、日本の開発会社は過去にヒットした作品と同じゲームシステムにとらわれがちだという。

 「中国のゲーム開発会社はゲームプレーの仕組みに絶えず手を加えている」。ヨースターの最高経営責任者(CEO)を務める姚蒙氏は電子メールでこう述べた。「日本はモバイルゲーム売上高で世界第3位の市場であり、(この市場に)挑戦するのも良いかもしれない」

 任天堂のスマホゲームを開発するDeNA8月、四半期利益が約半減したことを発表し、競争激化に言及した。「中国などの海外ゲーム企業も日本市場に参加してきており、国内業者だけ見ると業界の規模は縮小してきている。ヒットを生み出すことはより難しくなってきている」。守安功社長兼CEOはこう述べた。

日本のゲーム開発会社に脅威

 中国企業の参入などによる競争の熾烈(しれつ)化で、人員削減や不採算ゲームの打ち切りを余儀なくされている日本企業もある。東京に拠点を置くマーベラスは中国製ゲームを購入して日本で配信しているほか、中国最大手のゲーム開発会社テンセントホールディングスに人気のゲームシリーズ「牧場物語」のスマホアプリの開発を委託している。

 東京でゲームコンサルタントを務めるセルカン・トト氏は「日本のゲーム開発会社は中国の開発会社に脅威を感じている。彼らの方が大規模なゲームプロジェクトを迅速に展開するにおいて明らかにたけているためだ」と話す。

 中国は売上高で世界最大のスマホゲーム市場だが、成長減速に直面している。そこで、世界第2位の市場である米国に次の狙いを定める企業もある。

 テンセントは任天堂とのパートナーシップを利用し、米国のゲームファンの取り込み方を学びたいと考えている。同社は既に複数の米ゲーム開発会社の少数株を取得している。

 中国でテンセントに次ぐ第2位のゲーム開発会社である網易(ネットイース)は、「荒野行動」「ライフアフター」「IdentityV 第五人格」などの作品を開発し、日本で最も成功している外国の開発会社の1つ。

 複数のプレーヤーが同時に戦うバトルロイヤルゲームの「荒野行動」は、日本の10代の若者に人気だ。調査会社センサータワーによると、2018年の売上高は46500万ドル(約5057000万円)と米エピック・ゲームズの「フォートナイト」の売上高45500万ドルを上回り、その約8割を日本が占める。

 日本の10代の多くは従来のテレビよりもユーチューブを見ており、ネットイースは同サイトを積極的に利用してゲームを売り込んでいる。同社は、2人のティーンエージャーが現実世界でゲームをまね、雪の上をはだしで歩いたり、草むらに隠れたり、隠れ場所を探してはい回ったりする動画に目をつけた。その動画が拡散されると、同社はゲーマーたちに同様の動画を制作するよう促し始めた。

懸念はほとんど聞かれない

 前述のコンサルタントのトト氏によると、「荒野行動」はスマホの画面でプレーするために最適化された初のバトルロイヤルゲームの1つ。このジャンルはこれまで「フォートナイト」をはじめ、パソコンやゲーム機でプレーするのが最適だとみなされていた。

 米国では、中国製ソフトウエアに絡むセキュリティーリスクや政治問題に対する懸念が高まっている。米議員らは、Tick Tokを通じて米ユーザーに関するデータを中国政府に引き渡すことになりかねないと指摘している。バイトダンスはそのようなことはしないと述べている。

 そうした懸念は日本ではめったに聞かれない。恐らく中国製ゲームをプレーしていることに気づいていないユーザーが多いためだろう。また、中国によるユーザーの個人データの乱用について、日本のメディアが広く取り上げていないことも原因だろう。

 「アズールレーン」の開発者を含め多くの中国人クリエーターは、日本文化から影響を受けたことを公言している。両国はしばしば外交関係が冷え込むことがあるが、中国には日本の漫画やアニメの若い熱烈なファンが大勢いる。

 中国の開発会社が日本のゲーマーをもっと引きつけるようになれば、日本のライバル企業は追いつくのが難しくなるかもしれない。こう話すのは、業界で長年働き、現在は出版社KADOKAWAでアドバイザーを務める浜村弘一氏だ。

 「日本が2年かかって作るようなものを、中国は半年で完成させてしまう」と浜村氏は話す。「徹夜で働かせ、会社に寝泊まりさせながら複数のチームに同じ仕事与えて競わせたりしている」

The Wall Street JournalTakashi Mochizuki

191127 中国「国家安全に危害」ー中國新聞

                  
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